リーダーシップ。それは一回きりの人生の旅

リーダーシップの旅 見えないものを見る』野田 智義, 金井 壽宏著
という好著を紹介します。

この著作を読むのは2回目。数年前に初めて読んだ時はそれほどのインパクトはなかったです。しかし今回の衝撃は、僕の現在の課題ー組織でポジションが上がっていくなかで、どうやって個の論理を保ちながらリーダーシップをとっていくか?ーにピッタリとはまったからでしょうか。

いくつか文章を抜粋・意訳して紹介します:


リーダシップとは
多くの人とは違う何かを感じ取って行動を起こした人が、行動を続けるプロセスでリーダーと呼ばれるようになる。リーダーシップとは「見えないもの」を見る旅だ。つまり現在には存在せず、多くの人がビジョンや理想と呼ぶようなものを見る。そしてその人は実現に向けて行動を起こす。旅はたった一人で始まる — “lead the self”。そして”lead the people. Lead the society”と続く。

うちなる竜を退治せよ
ある仕事をしたいのに「ダメだ、とてもできっこない」と思っているとしたら、それはあなたを閉じ込めている竜(自我)だ。ちっぽけな自我は、私たちを釘付けにする。
社会や組織から与えられたものが、自分にとっての生きがいの中核となり、さらに人生そのものになってしまうと、私たちはinner voiceを聴くことができなくなる。何かを達成するための手段だったものが、守るべきものとなる。それ自体に本当の意味があるかどうかを問う気持ちが薄れるにつれて、いつしか自分を縛る足かせに変わっていく。貯め込んだものが捨てられなくなると、人は旅の一歩を躊躇してしまう。

旅の本当の意味
夢や志が実現できた方がいい。旅で受け取ったギフトを人や社会に返すことができれば、なにより本望だ。しかし、そこに本当の意味があるのではない。いつ旅が続けられなくなっても、自分に納得できるように一歩を歩み続ける。旅の結果よりも、そのこと自体が一番重要だ。
 
自分の一生など、あまりに短く、些細なことにすぎない。どんなに頑張ってやった仕事でも、数年たてば忘れ去られる。しかし、「生」はちっぽけだが、生きる当人にとっては大きな意味がある。その生を精一杯生きようとする全ての人の前にリーダーシップの旅は無限の広がりを見せている。

リーダーシップ、それはたった一回の人生という旅であり、生の意味を問い続けるプロセスだ。本当に大事なものが分かれば、ときにはこれまで大事にしてきたものを諦めることができる。自分を閉じ込めていた竜と戦うことで、さらに厳しい上り坂の道を続けられる。

スティーブ・ジョブズの有名なスピーチも一部抜粋されています:
“Remembering that I’ll be dead soon is the most important tool I’ve ever encountered to help me make the big choices in life. Because almost everything — all external expectations, all pride, all fear of embarrassment or failure — these things just fall away in the face of death, leaving only what is truly important. Remembering that you are going to die is the best way I know to avoid the trap of thinking you have something to lose. You are already naked. There is no reason not to follow your heart.”


あなたも自分だけの「リーダーシップの旅」を歩んでください。

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