ラボの指導体制を簡単に紹介

早いもので研究室を立ち上げてから5年ほどになります。
多くの失敗と試行錯誤を経てだいぶ指導体制が固まってきました。
COVID-19 pandemicの環境変化にもうまく対応できていると思います。
今回は(しばしば質問されるので)どのような研究指導体制なのか簡単に紹介します。


まずはミーティング
1. 週始めに個人ミーティング “ Work Meeting”を約1時間。ここでは先週のゴールと達成度合いのレビュー、そのバリアーについての対処方法の議論、そして今週のゴールの設定をします。
2. 週半ばにはフェローの先生全員による”Fellow’s seminar”をこれまた1時間。こちらは前ブログで書いたように、methodologyの紹介・議論、研究発表、論文・グラントの書き方指導などなどの学びの機会。フェローの先生(とPI)が持ち回りで発表しているので、public speakingの練習にもなっているはずです。
3. Work Meetingはproject毎の短期目標に注目していますが、同じく大事なのが中長期の視点。そこで6ヶ月毎には現在までの進歩、将来のゴール、そしてそれに向かっての戦略設定を焦点とした”Strategic Meeting”も行っています。これは日本人の先生方は未経験な方が多くバタ臭いという感想もありますが、いろいろな手法を経験しておくのも良い留学経験かと思っています。

もちろん3月からは全てオンラインで運営しています。
この方法が全てのラボでうまくいくとは限りません。当研究室の特徴として、
– フェローの先生方が優秀かつself-motivated。というか僕が口を出さないほうが伸び伸びやれるタイプ(かつ実力あり)なのでしょう。これは向き不向きがありますよね。
– オンラインに移行する前に(オフラインの)個人指導を経ているので、信頼関係ができていて働き方もわかっている。
– 研究立案・データ解析・論文作成というあたりに特化しているので、場所を選ばす働ける
といった要因もあるかもしれません。


もちろんミーティングだけで細やかな指導やコラボーレションはできませんから、細かいところはSlackなどを使ってリアルタイムでコミニケーションをとっています。
(週末・休日に臨床を入れている以外)僕は常にレスポンスできるようにしています。フェローの先生の足を引っ張るわけにいきませんからね。
もうひとつ大事なのが情報と学びの共有。みんながみんなで学ぶ・教えることのできるインフラ創出は大きな課題です。


加えて研究論文グラント申請の指導はかなり力を入れてやっています。これは僕にとって最優先の仕事ですので、ほとんどは24時間以内にフィードバックしています(全員に大量のedits/commentsを入れているので、気持ちを害さないでね)。
さらに、この研究室で僕が力を入れて指導しているのは、
1. Methodsには細かく、いろいろな分野に常に興味を持って他分野から学ぶ・応用するようにしている (例:computer science, sociology, econometrics)
2. Organize(整理整頓)する・体系的に仕事をすること(これは僕の師匠、Carlos Camargoの教え)
3. Academic writingの体系的な教え
あたりでしょうか。
しかしながら当ラボの長所(?)・短所(PIの要求度が高い?)は僕には客観視できないので、近いうちにフェローの先生方に記事を書いてもらいましょう。

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