雑記

先日こちらで研究している人と話をしていた時に「なんでこっちに来る医者の先生はハーバードでMPHまでとって頑張ってるのに、日本に帰ったら臨床に戻って研究しなくなるの?」と聞かれました。入学準備に時間を費やし(去年の倍率は4倍とDeanが言ってました)、お金もかけて研究を学びに来ているのに、そう言われればそんな気もします。もちろん「fundamental academic skillを得るためにMPHに行ったのであって、研究者になるのが目的じゃない」という人もいるので一概に言えませんが。

臨床は医者にとって収入を得る手段でもあるので、臨床に戻らないと生活できないというのがひとつ、MPHを出ただけでは研修医が一人で何もできないように自分で研究を立ち上げるのが難しいというのがひとつ、そして研究へのバックアップ体制並びに基盤のある施設がほとんどない(臨床が忙しい)というのがひとつでしょうか。米国でも臨床研究ではまず食べていけませんし、MPHを出ただけでは就職先すら危ういです。

あともう一つ大事な点は、臨床を続けないといいclinical questionが生まれないということ。

現時点での臨床研究は医師としての知的好奇心や科学への興味、良い医療を提供したいという気持ち、あと少しの名誉欲(誰だっていいジャーナルに研究を載せたい)でほとんど成り立っていて、そこにもう少しバックアップやインセンティブがないと日本で臨床研究がどんどん盛り上がっていくというのは難しいのかなとちょっと考えさせられました。

なんかまとまりのない話になってしまいました・・・。

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