留学の締めくくり

早いもので予定していた3年が終わりました。また臨床に戻ります。
最初は、大丈夫かな、と思われていたかもしれませんが、周りのサポートと、いい意味での負荷量をかけながらの自分自身の努力もあり一定の成果は出せました。14本ほど、first authorで書くことができたのもひとえに周りのサポートなければ無理だったと思います。メンターのみならず同僚にも色々助けてもらいました。

最初の頃は以前のフェローの後藤先生に多くの時間割いてもらい助けてもらいましたし、何よりもメンターは膨大な時間を割いてくれたので本当に感謝してます。研究やアカデミックな雰囲気のみならず、ボストンの街・自然を楽しめましたが、いい街ですよね。

自分自身が研究の姿勢で特に大事にしたのは、武道の精神の”守、破、離”でした。解析方法などの限られた分野の”守” は授業でも学べますが、それよりも大事なissueの見極めやscientific writingの技術などは直接フィードバックを受けないとなかなか”守”のステージから抜け出せません。昔、ここで悩んでいて留学を決意したのでそこはしっかり克服できたのと、”離”のステージの入り口までは来ることができました(と思いたい)。

最初の頃の恥ずかしいぐらいに真っ赤っかに訂正されたresearch proposalや原稿に始まり、これまでの原稿に至るまでのmeetingの内容やコメント含め全て僕の財産です。これが自分の中で一番大事なものかもしれません。他の人にはただのコメントや修正かもしれませんが、僕にとっては自分の研究ノートと成長そのものなので。

技術的な面で言うと、4つのゴールである1. Description, 2. Association (independent risk factor), 3. Prediction, 4. Causal inference をresearch question (issue)に応じて、しっかり意識しながら使い分けれるようになった感じがあります。このあたりの考え方の基本的な部分は後藤先生の著書にわかりやすく説明がされていますので是非手に取ってください。結構、査読者でも全然わかってない人多いんで(わかってるように思ってるけどわかってない査読者も多いのも悲しい事実です、、、)。

僕らはまだ、臨床研究論文の本当の読み方を知らない。〜論文をどう読んでどう考えるか | 後藤 匡啓, 長谷川 耕平 |本 | 通販 | Amazon

Mendelian randomizationなどもZZというスペシャリストに教えてもらいながら2本ほど書くことできたのもいい経験でした。同時にこの研究手法のlimitationも十分に理解できたのも、実際に研究して論文にしたからだと思います。幅広く研究できたなぁと思います。

まだまだ論文はあるんですが、最近の論文はNature Communicationsに出たのと、MGH 、NIHそれぞれに特集してもらえました。
MGH
Common lung infection in infants has different subtypes with differing asthma risks
NIH
Study of Infants with Severe Lung Infection Identifies Those at Highest Risk for Asthma | NIH: National Institute of Allergy and Infectious Diseases

多くのprojectをfirst authorとしてさせてくれた事には感謝しかありません。まだまだ論文はあるので楽しみにしています 🙂

しかもまだ飽き足らずに疫学、生物統計のsummer courseを受けているというgeekな面は変わる事なさそうですが、、、。

優秀な同僚の活躍も楽しみです。
Stay tuned!!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です