COVID-19関連論文が出版されました

COVID-19関連としては初めての論文がでました。当ラボとHSPHの共同研究です。
アレルギー領域のトップジャーナルであるJ Allergy Clin Immunolより
Association of asthma and its genetic predisposition with the risk of severe COVID-19 (オープンです)。

CDCによると喘息は重症COVID-19のリスク因子とされています。しかしながら、喘息とCOVID-19に関する現在までのデータは不十分なものでした。
この研究ではthe UK Biobankに登録された約50万人の患者データを解析。
成人の喘息患者では重症COVID-19のリスク(喘息もしくはCOPDを持たない成人と比較して)が高く、これは非アレルギー性喘息患者におけるリスク上昇によるものでした。一方で, アレルギー性喘息患者では重症COVID-19のリスクは高くはないようです。

Polygenic risk score (GWASを使って個々人の喘息の遺伝的資質をスコア化したのも)と重症COVID-19の関連もなく、これは(遺伝子を超えた)ウイルス・環境因子・宿主因子の複雑な相互作用がCOVID-19重症化に寄与している可能性を示唆しています。

世界に何億人といる喘息患者さんにインパクトのある研究かと思います。

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