統計ソフト

昨日meta-analysisのmidtermが終わりました。持ち込みありで、下記論文から問題が出るので事前に読んでいったのですが、思ったより難しかったです…。
Turati F et al. A meta-analysis of coffee consumption and pancreatic cancer. Ann Oncol. 2012 Feb;23(2):311-8.

Meta-analysisのコースはbiostatisticsではなくepidemiologyなので、計算ではなく手法のstrength/limitationを具体的に問う問題や結果の解釈に関する問題がほとんどでした(例えば論文のextractionの方法やdose-responseを評価することについてのstrength/limitation、Smoking statusでstratificationした結果筆者は〜〜と言っているが、どう考えるか?など)。Final examはグループでやっているテーマに関して論文のドラフトを書いて提出するだけです。

Spring 2はmeta-analysis, survival analysis, longitudinal analysisの授業を取っていて、どれも統計ソフトが必要です。Meta-analysisはSTATA、survival とlongitudinalはSASを使って学んでいます(HSPHは基本SASです)。SASはどうせ今後使わないのでできるだけSTATAを使ってやっています。統計ソフトの違いには機能、費用、拡張性、利便性があると思いますが、主なものはSAS、SPSS、STATA、JMP、Rあたりでしょうか。

とりあえず、個人の臨床研究で使うのならばSTATA, JMP, Rが候補になると思います。近年の統計ソフトの流行りグラフは下記にありますが、RとSTATAが優勢です。

http://www.sascommunity.org/planet/blog/category/stata/

個人的にもRかSTATAがいいと思いますが、Rは無料かつ拡張性が高い、またbioinformaticsなどでのグラフ描画に優れるといったメリットが大きく、時間があってちゃんとやりたい人にはオススメです。僕も時間があったらRをやりたいと思っています。ただ他のソフトに比べて学ぶのに少し時間が必要です(でもEZ-RやR commanderなど”ボタンをポチポチ”するだけである程度解析してくれる便利な拡張ソフトもあります)。

JMPは数千例までの研究で、かつ探索的研究をしたいときに便利です。個人的には一番初心者向けだと思います。僕も最初はJMPにお世話になりましたし、今もdata drivenでなんらかの関係性を見るときには使っています。簡単操作でビジュアル的にわかりやすい表示をしてくれるので関係性が掴みやすくていいです。アカデミック版で7万ぐらいすることと、複雑な解析ができないのが欠点です。

STATAは臨床研究ではpopularなソフトで、経済学の人たちもよく使っているそうです。僕のメインもSTATAです。日本語の資料も多いですし、複雑な解析も可能です。コマンド選択式なので基本は選んでいくだけですが(もちろん自分で式も作れる)、統計の知識がないとどのコマンドを選んでいいのかわからない…となりがちかもしれません。アカデミックパックなら4-7万で買えます。今後ちゃんと臨床研究したいけど、Rはとっつきにくいから、という人にはいいのではないかと思います。

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